【調査】10YCのTシャツ1,042回洗濯してみた!本当に10年着れるの!?
投稿者 下田将太

こんにちは!
突然ですが、皆さん! 10YCの名前の由来って知っていますか?
10YCは "10 Years Clothing" の頭文字からできています。 つまり、「10年着続けたいと思える服」をコンセプトにしたブランドです。
そんな思いでブランドを始めて7年以上が経ちました。
でも、そもそも本当に「10年着続けたいと思える服」が作れているのか?
気になったら、やるしかない! ということで、10YCのTシャツが 本当に10年分の洗濯に耐えられるのか を検証することにしました!
10年間の洗濯回数って、どれくらい?
服を着なくなる理由はいろいろあります。
● サイズが合わなくなったり
●流行が変わったり
●うっかりシミをつけてしまったり
でも、 「モノの耐久性」 が原因でダメになるなら、それは10YCとしては受け入れられません。
特に、服が一番ダメージを受けるのが 「洗濯」 。
ということで、 10年間分の洗濯 をシミュレーションして、クルーネックTシャツの耐久性を調査してみました!
洗濯回数の計算
● 週に2回着る
● 1年間で 52週 × 2回 = 104回洗濯
● 10年間で 1,040回洗濯
なるほど。...1,000回以上洗うのか。
いや、冷静に考えて 1,000回洗濯するって無理じゃない!?
プロの力を借りるしかない!
さすがに1,000回の洗濯を自分たちでやるのは、
● 時間的に無理(4ヶ月くらいずっと洗濯機を回し続けることになる)
● 人力的に無理(毎日洗濯機の前に立ち続けるのは修行)
● そもそも正確な試験ができるのか?(主観的なミスが出る)
ということで、
品質試験のプロフェッショナル である BOKEN(一般財団法人ボーケン品質評価機構) に調査を依頼!
BOKENさんは 50年以上にわたる試験の実績 を持つ品質評価のエキスパート。
これはもう本気の検証結果 が期待できそうです。
試験内容の詳細
BOKENさんと相談し、以下の条件でテストを実施することになりました。
試験項目
1. 寸法変化(洗濯前後でどのくらいサイズが変化するか?)
2. 外観のダメージ(縫製の強度やほつれの有無)
洗濯条件
● 縦型2槽式洗濯機(一般的な環境に近い)
● ネットなし(リアルな洗濯環境を再現)
● 家庭用合成洗剤(洗剤1:水30)
● 洗い:40度・5分
● すすぎ:30度以下・2分×2回
● 脱水:1分
● 乾燥:室内吊り干し
試験期間
● 約4ヶ月間(1,042回の洗濯を実施)
● 途中で生地がボロボロになった場合は試験を中止
● 1年ごとに経過観察(写真記録付き)
早速ですが、洗濯試験の結果を画像付きでお見せします!
まずは洗濯試験前の新品。
● 洗濯0回:
途中経過の写真を見てください。
● 104回後:ほぼ変化なし!
● 208回後:少しヨレが発生。
● 312回後:裾にシワが出始める。
● 417回後:さらにシワが目立つ。
● 521回後:若干のほつれ発生。
● 625回後:生地の質感が少し変化。
● 729回後:全体的に柔らかくなる。
● 834回後:わずかに生地の薄さを感じる。
● 938回後:全体に使用感が出てくる。
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(ドキドキ)
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!! ドンッ !!
● 1,042回後: ...耐えた(感動)...!
実際に着てみた写真はこちら!
単品で見てみてもよく分からないので、1042回洗濯したTシャツを着てみた写真を見てみましょう!
青いシールがついている部分と付箋がついているポイントに若干ほつれが起きてしまっていました。
全体的な見た目の変化としては、正直そんな大きな変化はないかな?という感じです。
今回はあえて「洗濯ネットなし」という過酷な条件で試験を実施しましたが、10YCが推奨している「洗濯ネット使用での洗濯」であれば、こんなに変化することもなかったのではないかとも思っています。
試験後の数値変化
では次に、数字で変化を見てみます。
● 身丈:+3.1cm(生地の重みで伸びた)
● 身幅:-3.3cm(洗濯収縮の影響)
● 袖丈:-0.8cm(わずかな縮み)
正直、多少のサイズ変化はあるものの 着れなくなるレベルではない!という感じです。
10YCのTシャツは耐久性やゆったりとした着心地を実現するために、重みがある生地を使っています。だからこそ、何度も洗濯をすると、生地自体の重みで身丈も伸びてしまう、という理由だと思います。一方で、身幅がやや縮んだのは、カットソー生地に特有の“横方向への収縮”が影響していると考えられます。
理屈ではわかりますが、実際にどれくらい伸びるの?どうなるの?はなかなか普段分かりづらいので、やはり、こういったデータは貴重です。
品質検査報告書
まとめ
今回の試験で、洋服が最もダメージを受けやすい「洗濯」としては10年分(1024回)に耐えられる、ということはわかったので、少しホッとしました。
10YCが掲げる10Years Clothingの耐久性の最低限のラインは超えられたかなと思います。
そして、実際に商品を着用してみても、見た目としての大きな差は想定よりも生まれなかった、というのが個人的な感想になります。
一方で、大きな差はないけど、ちょっとした「生地の使用感」や「よれ」「サイズの変化」は確かに現れていて、そこはまだまだ改善の余地がある、と感じました。
そして、今回は「洗濯」に絞って調査をしましたが、より生活に即して考えてみると、
● 体型の変化
● 気分の変化
● 乾燥機の使用
● シミ
ですので、この試験の結果だけで「10年絶対に着られます!」とは断言できません。
けれど、ひとつの基準としての“洗濯耐久性”については一定の手応えを感じることができた、そんな検証でした。
普段の生活を通じて、
● 本当に10年着れるのか?
● 着たいと思える服なのか?
着心地やデザイン、自分のスタイルに合うのか?
などなど、10YCのコンセプトを実現するには、まだまだ課題は山積みです。
引き続き、10YCでは色んな方に愛される服を作れるようモノづくりに向き合っていきたいと思います。着る人も作る人も豊かに!
気になった方は、ぜひ商品や他のコンテンツもチェックしてみてください!