熱を持ち、前に進む。4周年ブログ
投稿者 下田将太
こんにちは、10YCの下田です。
今日、9月22日は10YCの創業した日。なんと時が過ぎるのは早い、4YCです。
今日は4YCという期間を少し振り返っていきながら、5YCでやりたいことについても書きたいと思いますので、少しお付き合いいただければ幸いです。
まずはじめに
今年一年は、コロナウィルスの感染拡大による影響が想像していたよりも長引き、大変な時期になりました。それでも皆様に支えていただき、今年もなんとか創業記念日を迎えることができて、良かったです。まずはお礼をお申し上げます。本当にありがとうございました!
4YCの振り返り
1.着る人にも作る人にも会えない一年
この一年はコロナウィルスの影響もあり、ポップアップはほぼできず、作り手さんにも会いに行くこともできず、実際に会ってコミュニケーションを取ることががほとんどできない一年でした。
これまでの10YCでは、毎週のように日本のどこかでイベントをして、実際にブランドや商品への想いを伝えていました。ベーシックな商品が多い10YCだからこそ、実際に商品を触ってもらって、直接想いを伝えることで初めての10YCの良さを知ってもらえる部分も多いからです。そういう意味で、熱量をそのままに伝えられるポップアップという場所はとても大切でした。
初めてのユーザーさんと出会う以外にも、いつものユーザーさんと話をすることも、ポップアップをやる上で大切なことのひとつです。買った後の商品の状態を見ることは意外と機会がないため、実際に使っていく中で、実際の着用感を見たり聴いたり、ダメージが大きい箇所を確認できたりすることは、商品を作り続けていく中で大事なことだからです。その他にも、最近のライフスタイルのこと、ハマっているものなんかを話して、自分たちの中になかった考えや感情をもらえるのがポップアップの醍醐味。ここした会話が後日、新商品や新サービスの展開に繋がったケースも多々ありました。
またポップアップもそうですが、生産現場にも行けなかったことも辛かったです。これまで一緒にやってきた工場さんもですが、新しい商品を作るために工場さんを探さなきゃいけないときも、実際に見に行くことができず、商品開発が思うように進まないこともありました。
その中でも生産チームはオンラインで商品開発を進めてもらい、すごく上手にやってもらいました。作り手の方にももちろんですが、生産チームにも感謝です。
そういった面でこの1年間は、難しかった、の一言です。もちろんインターネットを使って便利になり、効率化できたこともありますが、やはり現場で感じるもの別格。現場は自分たちの成長の源泉といえるくらい大切な場所なんだと再認識しました。
2.一枚の洋服を一人でだけではなく、みんなで着倒せる仕組みづくりへ
これまで10YCは「10年後も着たいと思える服」をプロダクトコンセプトに商品づくりをおこなってきました。それは「毎日着続けたいと思える着心地」と「長く着られる耐久性」の両立をしながら、突然のアクシデントで汚れてしまった場合に使ってもらえる染め替え・染め直しサービス「IROHEN(旧COLOR REFORM)」をアフターサポートとして始めたり、長く着てもらうために、着られない理由を無くすということをしてきました(4年目を迎え、使っていただく方が増えてきてとても嬉しいです)。
その中で、今年4月に「10YCが描く未来」としてIROHENだけでなく、これまでより幅広くアフターサポートをするために、いくつかのサービス開始しました。それが下取りサービス「THANKYOU BACK」、修理サービス「TSUGITASHI」になります。THANKYOU BACKはユーザーさんの一言「コロナ禍で筋トレ始めたら、昔買ったTシャツのサイズが変わっちゃったんだよね~」から始まったサービスです。その方はメルカリで違う方へ繋いでいってくれたのですが、そこから自分たちでも次の世代へ繋いでいくことはできないか?と思い、考えていく中で生まれました。その他にも余り物活用サービス「JANAIHOU」なども4YCで始めたサービスです。
これまでは一人で一枚の洋服を着続けていくというイメージだけでしたが、これからはみんなで一枚を着続けていける仕組みも並行して作っていきたいと思っています。
3.ベーシックとは何か?を考えてきた
今年はポップアップに行く機会が減ったからか、商品開発について考える時間が多くなった気がします。毎月一度、メンバーが一日事務所に缶詰状態になり「どんな洋服があったらいい?」「ユーザーさんからはこんな声が来てるけど、どう?」とじっくり話す機会を作ったのもコロナが始まってからです。
これまでは「自分たちが欲しいものを作る」という形で新商品を開発してきました。これはあんまり洋服に興味がないメンバーが集まって10YCを始めたのもあり、「自分たちが欲しいもの=ベーシックで長く着られるもの」と定義したからで、自分たちが欲しいものこそが、ベーシックであると思っていたからです。
しかし、10YCを始めて今日を迎えるまでに多くの「10YCらしい」ユーザーさんにたくさん出会うことができ、自分たちのベーシックが他の誰かにとってはベーシックではないことに気が付きました。それからはじっくりユーザーさんの声を聞き、本当にそれは誰かにとってのベーシックに成りうるのか?を考え、商品化してきました。これが今回8月21日と9月4日にこれまでにないくらい新商品を出せた理由です。
自分たちのことだけではなく、10YCに関わる人の目線で考えられるようになったのは、ちょっとした成長かなと思います。笑
これからも数は少ないかもしれないけど、一人ひとりが欲しいと思うものを作っていきたいと思っています。自分らしい洋服こそが結果的に長く着てもらえるはずだから。
5YCに向けて
1.次の世代に繋いでいけるサービスを作る
今年4月に開始したTHANKYOU BACKですが、早速使っていただいていて、多くの洋服が10YCのもとへ戻ってきています。(理由としては「サイズが合わなくなってしまった」「好みが変わって着る頻度が減ってしまった」「リニューアルした商品を使ってみたい」というものが多かったです)
このTHANKYOU BACKしていただいた商品は、現在10YCでリメイクに挑戦中なので、リメイクした商品たちは5YCのどこかでみなさんにお披露目する機会を作れればいいなと思っています。(実物を見ながらの方が面白いので、タイミングを探って限定イベントしてやりたいと思っています)
こうやって少しずつ自分たちが作った商品を自分たちで回収して、次の世代へ繋いでいけるようなサービスを作っていきます。
2.様々な商品の可能性を探る
先程も書きましたが、商品開発への起点が「自分たちが作りたいものを作る」から「10YCが作りたいものを作る」へと変わってきました。(10YCというのは、メンバーはもちろんのこと、10YCの商品を日々ワードローブとして使ってくれている方、理念に共感していただき応援してくれる方なども含みます)
また10YCを始めたときからライフステージも変化してきました。創業者のうち2人は結婚し、子どもも生まれました。メンバーも増え5人になりました。各々がその瞬間その瞬間で感じることを大切に、内なる声に素直になり、可能性は狭めることなく、考えていきたいと思っています。
ということで、5YCでどこまでできるかはわからないですが、外着だけでなくルームウェアを作るかもしれないし、ウィメンズ向けの商品も作ってほしいという声も多く受け取っています。自分たちの子に着せるキッズなんかを展開するかもしれません。自分たちで決めつけるのではなく、視野を広くなんでも前向きに考えてみる。そんな5YCにしていきたいです。
3.想いを伝える場所を作る
思いっきりイベントができなくなって約1年半。これからもすぐには全国を駆け巡ってイベントをすることは難しいでしょう。それでも僕らは僕らが目指す社会への気持ちや商品へのこだわりを伝えていかなくてはなりません。
そのためにオンラインになってしまうかもしれないけど、よりリアルに近いような形で10YCのことを伝える場所を作りたいと思っています。こちらはもうすぐ告知できると思うので、楽しみにお待ち下さい!
熱を持ち、前に進む。
最後に題名にも使ったこの言葉についてです。これは、10YCの根津が熱量について話してくれたことが5YCを迎える10YCにぴったりだったので、それについて書こうと思います。
それはアインシュタインのエネルギーの法則を用いて、エネルギー量は物質の質量と速度で決まるが、熱量は目標の高さ(質量)とそこに向かうスピード(光速度)で決まるのではないか?という話でした。
E = mc2(エネルギー E = 質量 m × 光速度 c の2乗)
この一年の10YCは思うように動けず、色んなことに左右され、思い描いていたより難しい一年になりました。スピードでいうと、カメ、です。それでも半歩でも前に進んでこれたのは、「着る人も作る人も豊かに」という、高い目標があったからだと思います。これがなければ、もう既に止まってしまっていたかもしれません。
なぜ止まることなくやってこれたのかというと、いつも支えてくれるユーザーさんや、一緒に商品を作ってくれる作り手さんの顔いつも思い浮かんできたからです。挫けそうなときは、勝手に顔を思い浮かべて、元気をもらってました。本当にありがとうございました。
この一年を経て、精神的には強くなった気がします。5YCは少しスピード感を持って、熱量をさらに大きくして、自分たちの描く未来へ、突き進んでいければいいなと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
改めまして、4YCありがとうございました!
そして5YCもよろしくお願いいたします!