10YCが描く世界 20210415

こんにちは、10YCの下田です。
突然ですが、今日は10YCの描く世界についてお話したいなと思っています。
なんで今日になったかというと、本当は新年度が始まる4月1日にドッカーンとお伝えしたかったのですが、思ったより時間がかかってしまい、今日という日に発表することになりました。半月も遅れてしまいましたね、時間にルーズですみません。久しぶりにこんな話をするので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

10YCの描く世界

アパレル業界における、服の廃棄・低賃金・工場の人材、後継者不足などの問題に対して、「自分たちにも何かできるんじゃないか?」という想いから、2017年9月22日、「着る人も作る人も豊かに」という理念のもと、10YCを創業しました。

そして、この理念を達成するため、10YCは「10年着続けたいと思える服」づくりをすることに決めました。価格が高くとも、着心地や耐久性などの品質にこだわり、長く着続けられる洋服をつくることで、価格だけではない部分に共感してもらえ、その結果、こだわりを持った作り手の方々が楽しんでもらえるような環境を作れると思ったからです(自分たちが作ったものだから、長く着てほしいというエゴもあります)。

しかし、お客さんと話していく中で、こだわって商品を作るだけでは、長く着てもらえないことに気づきました。
それは、ユニフォームのように毎日着る人も、ハレの日の洋服として大切なときに着る人も、買った初日にチョコレートをこぼして汚れを付けてしまう人も、旅行先で楽しくて騒いでたら転んでしまい破いてしまう人も、筋トレに励んでいたらパンプアップをしてしまいサイズが合わなくなってしまった人も、それぞれ過ごしている時間は全然違ったからです。

だから、10YCでは、汚れてしまってもまた着てもらえるように染め替えのサービスを始めたり、お手入れなどで知りたいことがあれば、気軽に聞けるお悩み相談窓口を作ったり、その中で破れやほつれの修理も行ってきました。

同時に、「洋服を作る過程で生じる無駄」についても考えるようになりました。生地を洋服の形に切る際に出る端切れ、余裕をもって発注をする中で余ってしまった生地。そういった無駄にしてしまっている生地をどうにか使えないか?ということです。

洋服を作り販売する会社として、「どうすればもっと長く着てもらえるか?」「どうすれば無駄をもっと減らせるか?」。こうやって考えてきたひとつの結果として、本日新たに3つのサービスを発表させていただきます。

①下取りサービス「THANKYOU BACK(サンキューバック)」、②修理サービス「TSUGITASHI(ツギタシ)」第一弾のリブ交換サービス、そして普段ものづくりの過程で廃棄される生地を使用した商品開発企画の③「JANAIHOU(ジャナイホウ)」になります。

これらのサービスを通して、一人ひとりが洋服を楽しめるような仕組みを作っていきたいと思っています。

新サービス①・下取りサービス「THANKYOU BACK」

今回開始するサービスの1つ目は下取りサービス「THANKYOU BACK」になります。このサービスは既に購入いただいている商品を10YCにお戻しいただき、10YC WEBサイトで使える下取り価格分のTHANKYOU コードをお渡しするものです。

開始のきっかけとしては、10YCをやってきたなかでユーザーさんから「買った当時より体型が変わってしまい、着なくなってしまった」「長く着ようと思って買ったのだけど、飽きて着なくなってしまった」という声を聞くようになったからです。

私たちとしては、ひとりの人にずっと着てもらたらいいなと思う反面、着られないままクローゼットに洋服がしまってあるだけの状態であるよりも、10YCに返してもらったほうがいろんなことができるのではないかと思ったのが始まりです。THANKYOU BACKしていただいた商品は、10YCでクリーニングやリメイクを行い、2021年9月ごろ開始予定の自社二次流通サイトにて再販売を行う予定です。

リメイク例

サービス開始日:2021年4月22日(木)
※対応商品は10YC全商品になります。
※下取り価格は該当商品の価格の25%程度を想定しております。
※詳細に関しては別途リリースを配信予定になっております。

新サービス②・修理サービス「TSUGITASHI」

2つ目の新サービスは修理サービス「TSUGITASHI」です。これは10YCで販売している商品で壊れたり傷んだりした箇所を修理をおこなうものです。
今回は第一弾として「Sweatshirt」「Hoodie」を対象に、着ていく中で傷んでしまった衿や袖口、裾のリブを新しいものに取り替えるリブ付け替えを行います。 このサービスを始めようと思ったきっかけには、これまでよりよれにくいリブ素材の開発が出来たというのがあります。

普通はアップデートに成功すると、新しく生産される分から変更をしていくのですが、10YCでは購入いただいているたユーザーさんにまず、新しくなったリブ素材を体感してほしいと思い、リブ交換サービスをすることにしました。

このサービスを通して、すでにお持ちの商品をより長く着てもらいたいなと思います。今後も商品ごとに様々なTSUGITASHIを行っていく予定です。

サービス開始予定時期:2021年4月27日(火)
※リブ交換に関しては有償(1着につき、税込3,520円)になります。
※詳細に関しては別途リリースを配信予定になっております。

新サービス③・余り物を使って商品を作るサービス「JANAIHOU」

3つ目の新サービスは洋服を作る際に出る生地の切れ端や使われずに余った生地を使用して、新たな商品を作る「JANAIHOU」になります。

以前から生地を裁断(洋服の形に生地を切ること)するときに出る切れ端や少しだけ余ってしまった生地を見るたびに何かに使えないかなあと考えていました。そういった中で今回、キャップや巾着袋、ブックカバーなどの小物であれば、商品化できる仕組みを作ることができ、開始することになりました。

このサービスを通して、今まで捨てられるだけだった部分を活用して、できるだけ無駄を出さない仕組みを作っていければと思っています。

サービス開始予定時期:2021年5月6日(木)
※詳細に関しては別途リリースを配信予定になっております。

サービス名変更・染め替えサービス「COLOR-REFORM」が「IROHEN」に

今回の未来を描いていく上で、既存のサービスの役割についても考えてきました。その中で、より染め替えのサービスが身近になってほしいという想いを込めて「IROHEN」という変更します。

名前を変えようと思ったのは、今回の新サービス名全体に言えることなのですが、「RE」という言葉が僕らから少し行動を遠ざけているのではないかということ。REMAKE、REPAIR、REFORM。洋服にまつわるアフターサポートには必ずといっていいほど、「RE」が付いていますが、この言葉が付いていることで、「普通では行われないことをする」をするようなイメージがありました。だから、今回すべてのサービス名から「RE」を無くすことにしました。

たかが名前、されど名前ということで、これからは「ちょっとIROHENみようぜ~」と気軽に染め替えしてもらえればと思っています。

日々刺激を受け、形を変え、少しずつ近づいていく。

今回、10YCでは自分たちが考えるこれからをひとつの町として表現しました。この町には洋服を作る人、洋服を買う人がいて、そして使っている人がいます。ここでは日々ユーザーさんの声が届いたり、ふとした瞬間にいい企画を思いついたり、様々なことが起きていくでしょう。
何が言いたいかというと、今回お見せした町も来年になれば、新しい場所が誕生し、景色も見違えるように変わっているということです。

それこそ、今回紹介した3つのサービスを発表するまでの間にも、まだ形にはできていないけどやってみたいサービスについてのアイディアが出ています。また次なるアイディアをこの町に反映していき、最終的には一人ひとりが洋服を純粋に楽しんでもらえる仕組みを作ることができればいいなと思っております。

その状態まで行くにはまだ少し時間がかかりそうですが、そこまでの道のりもみなさんと一緒に楽しんでいければいいなと思っておりますので、引き続きよろしくお願いします。

最後になりますが、今回、10YCの描く世界をみなさんに発表するときに、言葉だけでなく、絵としても表現したいなと思いました。その中でお声がけさせていただいたのが、マトバユウコさん。最初の打ち合わせのときには、まだ全然固まってなかったのに、僕たちの言葉をしっかり聞いてくれて、こんな素敵な町として完成させてくれました。マトバさんの絵がなかったら、ごちゃごちゃのままで、ここまで来れなかったかもしれません。そんな意味では、マトバさんが一番の立役者です。マトバさん、本当にありがとうございました!

10YC 一同