「維持することが難しかった1年」10YCの7周年ブログ
投稿者 下田将太
こんにちは、10YCの下田です。
この度、10YCは9月22日に創業7周年を迎えることができました。
10YCを立ち上げる前、まだ一枚のTシャツと気持ちだけを持った自分たちが10YCという名前を付けたとき、言葉には出してませんでしたが「10年ぐらいは続けられるっしょ」という根拠のない謎のものを持っていた気がします。
さらに最近読んだ本に、人は未来について楽観視しがち、ということが書いてあって、あのときの自分たちは、10年という歳月に対して「ああ、まさにそこまで深くは考えてなかったな」と思いました(笑)
何が言いたいかというと、今の自分たちにとってこの1年1年の積み重ねは、価値のあるものだということです。
だからこそ、みなさまに支えられながら、こうやってまた1年、10YCが年を重ねることができたことが本当に嬉しいです。
いつもありがとうございます。
さて前置きが長くなり恐縮ですが、毎年この節目に振り返りのブログを書いているので、今年も書いてみようと思います。
「維持って難しいなあ」の一年
去年書いたブログのタイトルは、「変わっていくこと」を意識した一年。でした
その中で、生産現場への危機感から積極的に自分たちが変わっていかなくてはいけないということを書きました。
基本的なスタンスは7YC目も変わらなかったのですが、今年は「作ると売る」のバランスの維持が難しかったです。
というのも、引き続き、製品原価(資材や縫製工賃の上昇)や運営費(送料の高騰やEC運営費の高騰)が続き、それによって商品価格や送料を維持することができませんでした。
商品価格を上げることでこれまで支えてくれたユーザーさんが離れてしまうんじゃないか、そもそも自分たちの運営方法に問題があるんじゃないか(しっかり運営していれば価格を上げなくてもいいのではないか)、そういうことに頭を悩ませていた時間が長かったです。
(結果的に価格改定をすることになり、皆さまにはご迷惑をおかけしました)
ただ生産側目線で見ると、販売価格が変わったとしても、工場さんの生産量/仕組みというのは変わらないので、できるだけ発注したいという気持ちを持ちながら、運営していたのですが、少し多めに発注してしまったところがあり、そっちでも苦しんだ部分でした。
(その分キャンペーンなどで無理してでも販売したいというコミュニケーションに多くなってしまったかもしれません)
「維持することってこんなに難しんだっけ?」
振り返ってみると、そんな1年だった気がします。
でもやれることは、ワクワクする商品を作り、届けること
という感じで、皆さんには見えずらいところでもがいていた時間が長った1年なのですが、振り返ってメンバーと話していたら、やっぱり「ワクワクする商品を作り、届けること」に尽きると。
まずは、良い商品を作ること。
これは、ただ良い商品を作ろう!ということではなく、10YCのユーザーさんがワクワクする商品を作るということです(サービスかもしれない)。
欲しい機能が付いている。
質感や着心地が良い。
なんかおもしろそうな素材!
なんか変!
こういった10YCの洋服を着てくださっているユーザーさんにわくわくできる洋服を作ることで、価格以上の価値を届けたいと思っています。
そして、届けること。
これはイベントをやって実際に届けるだけではなく、自社サイトやSNSで自分たちが洋服ひとつひとつに込めた想いを伝え、魅力を感じてもらい届けられるようにするということ。
また今年は今までと違う場所でのポップアップなどを開催して、実際に見てもらえる場所も今年は増やしたいと思っています。ここら辺もワクワクをするようなイベントを企画したい。
「ど真ん中」は変わらない。継続する
創業当時、なんとなく10年は続けられるんじゃないかと、漠然とした想いだったものが、実際に7年やってみると、これはこれはとても濃密な時間です。
知り合いにたまに「そんな同じことやっていて飽きないの?」と言われることがあるのですが、外から見ると同じようなことをやっているようでも、その中で起きていることは日々違います(ポップアップだって同じ場所でやっても毎回来る人は違うし、毎回楽しい)
そして続けることでしか得られない、ユーザーさんや作り手さんとの関係性、新たな10YCへの着想がある。
今年も、10YCの理念である「着る人も作る人も豊かにする」、プロダクトコンセプトである「10YC後も着続けたいと思える服を作る」というど真ん中を守り続けながら、10YCに関わる楽しさみたいなのを届けられればいいなと思っています。
最後になりますが、いつも10YCを支えてくださり、ありがとうございます。
これからも、皆さんに喜んでもらえるプロダクトを作っていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。