内田染工場

東京都文京区。内田染工場は東京の中心にある1904年創業の製品染めに特化する染色工場です。内田染工場は1904年創業当時は靴下の染色をしていました。その後、1980年代後半から衣料品の製品染めを始め、現在まで東京23区内という立地を生かし、コレクションブランドを中心に数多くのアパレルブランドの製品染め加工を行っています。内田染工場の強みは「感性、品質、スピード感」。この3つを強みとして、繊維関連工場が衰退・廃業していく中、現在もなお事業を続けています。

ただ色を染めるだけではない

内田社長が一番大事にしているのは「感性」の部分。「ただ単に色を染める。」それだけでは生きてこれなかったと言います。一回の発注で何千枚という数が入ってきた2000年代前半はまだ「色を染めている」だけでよかったかもしれません。しかし、その流れは各アパレルブランドの生産拠点が海外に移ったことにより覆されます。2005年に内田社長が社長に就任したときが、まさに過渡期で、売上は下がっていく一方だったといいます。そこで打ち出したのが、「付加価値の創造」。ブランドデザイナーからの要望に応えるためにただ色を染めるだけではなく、要望に応えるために「どう染めるか」という部分に自分たちの感性を付け加えていく。それは、製品で染めるからこそ表現できる風合いの良さや柔らかさも含めたものなのです。私ども10YCは実際、製品染めをしたTシャツを着て、風合いに感動を受け、今回の10YC Tee の製品染めをお願いすることにしました。

スピードと品質の両立を目指す

内田染工場は創業より培ってきたノウハウを生かして品質が高い製品染めを提供してきました。それは「じっくりと良いものづくりをしていきたい」という内田社長の想いでもあります。しかし、ただ品質の良いものづくりを進めていくだけではなく、スピードにも力を入れています。染色をする手順として、Tシャツを染める前にまず、小さい布を使用し色見本を作成します。この見本に問題がなければ、Tシャツの製品染めを行うという順序です。時間がかかるのがこの色見本を作成する工程で、お客さんからもらった色指示を実際に表現するのは至難の業ですが、内田染工場ではCCM(コンピューターカラーマッチングシステム)装置と呼ばれる染料配合で表色できる範囲をコンピューター上で可視化できる装置を導入されています。このCCMを導入することで、正確な色を短時間で表現することを可能にし、スピード化を図り、品質が高いものを早く納品することできます。

若い力とともに育っていく会社に

現在、内田染工場には多くの若い人たちが働いています。その中には、美術大学出身の方やアパレル関連会社で働いていた方が多く、ファッション好きが大半を占めるといいます。ファッションが好きだからこそ、ブランドのデザイナーの難しい要望にも諦めることなく取り組める。それが、また自分を成長させ、技術が上がっていく。そうやって会社としても育っていける。10YCはそんな人達と今後も一緒にお客さんがアッと驚くものづくりをしていきたい。

工場プロフィール
株式会社内田染工場
1909年東京都文京区にて創業。
創業当時より製品染めに特化し、素材問わず染める技術を持ち、グラデーション染めや板染めといった特殊な染色も得意とし、コレクションブランドを中心に多くのアパレルブランドを支えている。
2000年コンピュータシステムを一新。受注〜生産管理システムを確立し、作業の効率化を実施。
2013年CCM(コンピューターカラーマッチングシステム)装置一式導入。
同年染色事業者4社と共同で染色方法にこだわった「somezome」を開始。
2016年自社ブランド「小石川染色工房」開始。
〒112-0001 東京都文京区白山3-5-2
www.uchida-d-works.co.jp

代表者プロフィール
内田光治 株式会社内田染工場代表取締役
東京都文京区生まれ。
文京区白山には昔より製本屋が多く、その関係で余ったファッション雑誌をもらい、幼い頃よりファッションに興味を持つ。
大学卒業後、内田染工場に入社。2005年に先代より受け継ぎ、代表取締役社長就任。
生産拠点が海外に移っていく時代の中で売上が落ち込む中、就任当初より付加価値のある染色にこだわり、事業を回復させる。
自社ブランド「小石川染色工房」立ち上げや染色工場4社協同ブランド「some-zome」、絹織物にこだわったブランド「cilk」に参加するなど幅広く活動する。

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